2025.11.25

八重山、沖縄の建築文化を継承する。

お客様に御用意頂いた島材(イヌマキの板材)には、「天官賜福紫微鑾駕(てんかんしふくしびらんか)」の文字。沖縄の古来からの木造住宅の棟木には、必ず美しい筆文字でこの文字と、上棟日・棟梁の名前を記載しました。意味合いは諸説ありますが、概ね、「神様に、この家を守り幸福と繁栄を授けて下さいますように。」と祈る家族の願いが反映された風習であると理解しています。

上棟にあたり、お客様のお父様が御用意頂いた「紫微鑾駕(しびらんか)」を、両家の御家族の皆様に見守られながら、棟梁と一緒に無事に施工すると、自然と拍手と歓声が上がりました。その後は、両家の御家族・知人の皆様と、工務店・職人さんが一緒に食事をし、酒を酌み交わし、夜遅くまで沢山話をして今までの事、これからの事を語り合い、忘れられない本当に素晴らしい時間となりました。場を御用意頂いた施主様に感謝すると共に、請負う工務店・職人としても、この御家族の為により良い仕事をしてしっかり責任を果たしたいと、より一層の覚悟の出来る一日となりました。

私が石垣島に移住した20年前は、同じような風習がまだまだ色濃く残っていたように思います。上棟は家族や地域の一大イベントでした。前の日からヤギや牛を準備して、大きな鍋で炊いて、沢山のテーブルと椅子が並び、準備された御馳走とお酒を囲み、御家族・知人・地域の方々・建設会社・協力会社・職人さんが盛大にお祝いした光景を思い出します。しかし今では、そうした光景を見るのも少なくなり、少し寂しく感じていました。

今回の上棟式で、この独自の文化をしっかり継承していく必要があると感じました。家を建てることを共に喜び祝うことを通して、家族を大切にし幸せや繁栄を願う気持ちが、子供達の心に継承されていくのではないかと感じました。お客様の長男坊は、「乾杯の挨拶」「締めの挨拶」をしっかりと行い、このお祝いの記憶と家族の温かさはしっかりと心に刻まれたと思います。

地域の文化を継承し、地域の多くの方々に、より必要とされるチームになるためにより一層の努力をしたいと思います。

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